① 工場全体の環境

• 工場内および倉庫が清潔に保たれ、物品は整然と配置されていること。

• 半製品および完成品には包装があり、長期間むき出しで放置されていない。

• 作業エリアは明確に区分され、無関係の人員は自由に出入りできない。

• 作業場の照明が十分で、目視による製品品質の確認が可能である。

• 危険作業エリア（高温、高圧、化学、溶接等）には、防毒マスク、静電気防止バンドなどの保護装備が完備されている。

• 通路に障害物がなく、避難通路や緊急出口が確保されており、消防設備が設置・点検されている。

② 完成品の保管・管理

• 完成品専用の保管エリアがあり、明確に仕切られている。

• 各完成品に合格証（カードやラベル）が添付され、製品仕様、生産日、ロット番号、検査員名などの情報が記載されている。

• 入出庫には全て伝票が発行され、記録が保管されている。

• 「先入れ先出し（FIFO）」のルールが徹底されており、製品の混在がない。

• 倉庫内に温湿度計が設置され、定期的に記録されている。

• 倉庫は通気性が良く、雨水・日光の直射を防ぎ、定期清掃が実施されている。

• 倉庫と生産現場が明確に分離されており、物資の動線が確保されている。

③ 原材料・部品の倉庫管理

• 全ての材料に品番、仕入先、仕様、入庫日、責任者などが明記された識別カードが付いている。

• 不良品は「隔離エリア」に保管され、「不良品」「返品待ち」等の明確な表示がある。

• 材料倉庫は成品、半製品、不良品ごとに分区され、混在がない。

• 倉庫には防火、防湿、防犯設備が完備されている。

• 「先入れ先出し」ルールが徹底されている。

• 識別カードは簡単に書き換え・移動できない仕様で、トレーサビリティが確保されている。

④ 生産プロセス管理

• 各作業ステーションに操作手順書（イラスト付き）が掲示されている。

• 作業員は自身の業務内容を正しく説明できる。

• 特殊工程の作業員は資格を保有し、教育記録が保存されている。

• 生産工程ごとに「生産履歴カード」「品質管理カード」が製品に添付されている。

• 各工程で「初回検査・巡回検査・最終検査」が実施されており、検査記録が完備されている。

• 電圧・容量・老化試験等の検査機器が現場に設置されている。

• 静電気、ホコリ、水分の影響を防止する設備（空気清浄機、加湿器など）がある。

⑤ 品質検査とトレーサビリティ

• 受入検査（IQC）の仕組みがあり、検査手順・抜き取り基準がある。

• 不良処理・是正処置の記録が整備されている。

• 出荷前検査（OQC）が実施され、製品には合格ステッカーが添付されている。

• 不良品は専用エリアに隔離保管され、再検査や処置記録がある。

• 検査機器の定期校正が実施されており、証明書または内部記録がある。

• 製品のロット番号・バーコードにより、生産・出荷の履歴が追跡可能である。

⑥ 人員体制と管理制度

• 組織図が掲示され、各部門の責任者が明確である。

• 従業員はIDカードやユニフォームで区別されており、立ち入り管理がされている。

• 新人教育・スキル研修などの記録があり、署名が確認できる。

• 社員食堂、宿舎、休憩スペース等の福利厚生施設が完備されている。

• 安全訓練、消防訓練、設備保守点検などの実施記録がある。

• 品質・生産・購買・在庫・設備ごとに専任の管理責任者がいる。

⑦ 認証と取引実績（可能であれば）

• ISO9001、ISO14001、BSCI、SEDEX、WCAなどの認証を取得しているか。

• SGS、Intertekなど第三者機関による検査を受け入れているか。

• OEM/ODM取引先、ECプラットフォーム取引実績、出荷数量などの情報を開示可能か。

⑧ 追加の確認事項

• 納期遵守率、返品率、顧客満足度などの統計資料を確認。

• ERP、MES、WMSなどの管理システムを導入しているか。

• 主要製品を現地で実測・試験し、サンプルを持ち帰って再確認することを推奨。

• 供給安定性、価格変動、技術対応力などについて現場責任者と直接面談。